捨てられた缶チューハイから浮かんだ疑惑!

週末のある日、彼女の家に遊びに行った時のことです。ゴミ箱に空になった缶チューハイが5本ほど捨てられていました。普段アルコールを全く飲まない人だったので、友達が遊びに来て、みんなで家飲みでもしたのかと思い、彼女に聞いてみました。すると私からの質問を受けた瞬間、彼女の顔が明らかに引きつったのです。そして少し黙りこんだ後、「そうだよ。大学時代の女友達が遊びに来たの」と答えました。普段は明るい彼女のこのような表情を見るのは初めてで、この時から彼女の浮気を疑いはじめました。

 

その後も何度かデートはしましたが、もやもやした気持ちで付き合っていてもだめだと思い、浮気疑惑の真相を確かめる事にしました。

 

彼女は土日が休みなので、男と浮気するとしたら金曜日の夜、土曜日又は日曜日だろうという目算を立てました。そして彼女には「今週末は出張で会えない」と伝えておき、彼女のアパートの近くで、ばれないように張り込むことにしました。金曜日の夜は、結局男の存在は確認できませんでした。浮気は勘違いだったのかとも思いましたが念のため土曜日も張り込んで、これで男が現われなかったら、浮気疑惑は潔白だと信じようと思っていました。

 

土曜日は午後から張り込みをしました。午後4時ころになり、そろそろ帰ろうかと思っていた時のことです。彼女のアパートの前に男が現れインターフォンを鳴らしました。そして彼女が出てきて、その男の手を引いて笑顔で家に迎え入れたのです。わたしは血の気が引きました。どうか自分の勘違いであってほしいと思っていた彼女の浮気疑惑は確かなものだったのです。私はいろいろな想いを巡らせました。「もしかしたら、さっきの男はただの友達なのではないか。」「これから他の人も集まって大勢で飲み会をするのではないか。」しかし彼女の男を迎え入れる態度からして、そう考えるのはあまりにも不自然でした。私は男が帰るまで待ってから彼女に問い詰めようと思いましたが、男はなかなか彼女の家から出てきません。結局終電の時間も過ぎ、彼女の部屋の電気が消えました。私は頭の中が真っ白になりました。様々な感情が頭の中を渦巻き、私はついに彼女の家のインターフォンを鳴らしました。何度か鳴らした末ようやく観念して彼女が出てきました。彼女は泣いていました。彼女は私が以前プレゼントしたパジャマを着ていました。このパジャマを着て他の男とイチャイチャ浮気していたのかと思うと、自分の感情がコントロールできなくなりそうでした。私は玄関の前で「いままでありがとう」とだけ言い残して自分の家に帰りました。あの場で彼女と言い争っていたら自分が壊れてしまいそうだと思ったからです。

 

後日彼女から「ごめんなさい」というラインのメッセージが届きました。私は一瞬もう一度やり直したいと思いましたが、やはりあの日の浮気事件は忘れられず、そのままラインをブロックして彼女との事は終わらせました。